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読書日記『食べるとはどういうことか』  藤原辰史

日々のこと

こちらの本、読書の先輩から、
小中学生の子どもがいる方にオススメ
ということで、ご紹介いただきました

#農山漁村文化協会

食や農業を歴史の面から研究している
大学の先生が、12~18歳までのメンバーと
食べることについて、議論した座談会の記録、、

子どもが相手なので、わかりやすい表現で、
さらに子どもメンバーからも率直な意見、
小学生で、ここまで考えが及ぶの??
ってくらい、みんなの返しが素晴らしい

『いままで食べたなかで一番おいしかった
ものは?』という質問から始まる

サッカーの試合に勝った時に
お母さんが作ってくれるポテトとか、
種から育てたトマトとか、

誰かにつくってもらったもの、
誰かと一緒に食べた思い出、
食べたモノそのものだけでなくて
その時の状況が絡み合って
一番美味しかったモノが頭に浮かんで
きている

確かに、自分で考えても
高級なものというよりも、あの時、
あの人と食べたモノ、という
思い出が蘇ってくる

私の場合、旅行先の食べものばかり
思い浮かべてる
「高知のカツオ」
家族で美味しー!!って言って
食べたあの味、あー、また行きたい

その後、次の2つの質問を
各々議論していく
●第2の質問
『食べるとはどこまで食べるなのか』

口に入れて飲み込むところ、
食べものが消化したところ、、
色々な意見がでていたけど、
定義はないらしい

「食べものは、口から入ってからだ中をグルグル
回って外に出ていく、、、旅をしているんです、
そのほんの一部だけ、人間が関わっているわけ
です」

私たちがいつもしている食べるということ、
世の中の大きな循環の一部に過ぎない、
でも、その一部に関われているんですね。。。

もう一つ気になったところ、
食べるということは、どこからどこまでか
正式な定義はない、
 「自分の説をちゃんとした証拠で作り上げて
 投げかける、それに対して、意見をもらう
ことで
世の中の思考全体が深まっていくの
です」

今回は食べることがテーマだけど、
他のことでも、自分の説に証拠を作り
上げて他者
になげかける、って
 思考を深めるとても大切なことなんだと
 思いました。
子どもにも伝えていきたいし、
私もそうしていきたい

●第3の質問
『食べるとは、これからどうなるのか』

「食べものは感覚や欲望の交差点、あるいは
つくっている人、農家の人、人間の交差点」

食べるって、一人だけでしていることでもなくて
いろんな人の営みがあってできることで、
しかも、食べている本人も、色々な感覚や
欲望を持ちながらの動作だったり、
とても複雑なことなのですよね

人間も動物もみんなが生きていくうえで
必要な食べるという行為、
小さい子どもも、大人も、共通のことだから
みんな自分の意見を持てる

でも、それをみんなで会話していくことで
理解や思考が深まってくる

知的興奮、学びの多い本でした

 

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